高齢社会の「本当の原因」は若者じゃない。人口ピラミッドを見れば一目でわかる真実
「少子化が止まらない」「若い人が子どもを産まなくなった」とよく言われます。
でも、本当に若者が悪いのでしょうか?
内閣府の高齢社会に関する資料を見て、私は強く感じました。
1 高齢化の現状と将来像|令和6年版高齢社会白書(全体版) – 内閣府
日本の高齢化は、若者が原因ではなく「特定の世代が多すぎる」構造的な現象なんです。
だから、先に言っておきたい。
もう少し、もう少し踏ん張って生きていれば大丈夫。
高齢社会は解消するよ。
人口ピラミッドを見れば一発でわかる「異常な膨らみ」
1990年の人口分布を見ると、今の65歳以上の世代が大きく膨らんでいます。
下部画像の緑色の点線を追っていけばそこだけが大きく盛り上がっていますね。

この世代は、戦後のベビーブームの中で生まれ、高度経済成長の波に乗って夢を持てた時代に育ちました。
つまり、「高齢化社会」は少子化の結果ではなく、団塊の世代の人数が突出して多すぎることが主因なのです。ついで、団塊ジュニアが多いですね。
2070年の予想人口分布図を見ると、先細りしてはいますが、穏やかな人口分布図になっています。
それでも現在2020年と比較してもいびつには見えません。
どう思うかは別として、団塊世代と団塊ジュニアの世代層を指で隠してみてください。
多少の増減は当然ありますが問題ないような人口分布図です。
「若者が子どもを産まないせいだ」という誤解
よく耳にする「若者が子どもを産まなくなったせいだ」という意見。
これは、構造を見誤った責任転嫁に過ぎません。
なぜなら、子どもを産まなくなったのは実は今の高齢層(65歳以上)の世代からだからです。
彼らが若かった時代、「女性の社会進出」を声高に叫び、同時に“古い家族の型”を軽視する風潮が広まりました。
その結果、家庭よりも仕事が優先される社会構造が定着し、日本は高度経済成長を実現できました。
「産まない」「産めない」空気を作ったのは、まさにその時代を生きた世代自身なのです。
今の20代や30代にはすでに「産まない」「産めない」空気が作られた状況で育ってきています。
「子どもを作らない責任」を押し付けるのは筋違いです。
年金制度の崩壊は「高齢社会を作った世代」の責任
年金制度が崩壊寸前だと言われていますが、それは若者が支えないからではありません。
支える対象が多すぎる構造になってしまったからです。
制度を設計したのも、運用してきたのも上の世代。
つまり、年金制度の矛盾は「高齢社会を作った構造のツケ」なんです。
それでも今の社会は、子育て支援や働き方改革を通して、異常に増えすぎた人口をソフトランディングさせようと努力しています。
むしろ、今の施策は“失敗”ではなく“修正のプロセス”だと思います。
少子高齢化は「正常化への過程」
いま65歳の人が30年後には95歳。
そのとき日本の人口構成は、自然にバランスを取り戻していると私は考えます。
だから、少子高齢化は“危機”ではなく、長期的に見れば人口が安定に向かう過程なんです。
人は長生きできるようになった。
それは文明の進歩の証拠であり、悲観ではなく誇るべき変化です。
若者を責めず、未来を支える方向へ
いまの若者は、家賃も物価も上がる中で、それでも前を向いて働き、生きています。
子どもを持つことが難しい時代でも、次の世代を見据えて努力している。
だからこそ、「少子化は若者のせい」という言葉はやめにしませんか。
むしろ、構造の修正を担っているのは今の若者世代なんです。
結論:悲観ではなく、冷静な理解を
高齢社会は“異常”ではなく、戦後の膨張を経たあとの“構造の修正期”に過ぎません。
若者を責めるのではなく、歴史の流れを理解し、次の時代にどうつなぐかを一緒に考えることが大切です。
そして私はこう言いたい。
「必要以上に悲観する必要はない。日本は、正常化に向かっている途中なんです。」

